最近では、エネルギー分野で話題になっている水素ですが、実は美容・健康分野でも優秀な物質として脚光を浴びています。
水素は地球上の大気中にはほとんど存在しませんが、水となって存在しています。まさに水の素です。
そんな水素がなぜ美容・健康の分野で活用されているかと言うと、ずばり抗活性酸素が強いからです。私たちの体の中にはミトコンドリアという体を動かすエネルギーを作り出す細胞があります。ミトコンドリはエネルギーを作り出すと同時に活性酸素という副産物も生み出しますが、この活性酸素が体にとって害を及ぼすことが研究でわかっています。活性酸素も善玉と悪玉に分けれますが、悪玉活性酸素はイメージで言うと体を錆びつかせるとんでもない物質です。
活性酸素にはできる順番があります。下図は、スーパーオキシドとヒドロキシルラジカルがつくられる反応の1例です。①酸素が電子を吸引して、スーパーオキシドになります。②スーパーオキシドは、酵素SOD（スーパーオキシドジスムターゼ）によって過酸化水素へと変えられます。③過酸化水素は、例えば鉄イオン（Fe2+）から電子をもらって、ヒドロキシルラジカルに変わります。活性酸素の中でもこのヒドロキシルラジカルは酸化力が強く、スーパーオキシドの100倍の酸化力をもち、遺伝子や細胞膜を傷つける主な原因になっています。また、人の体には活性酸素を消去するため、酵素と抗酸化物質が存在します。スーパーオキシドジスムターゼ（SOD）やカタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなどがその例です。そして、水素も抗活性酸素物質です。
水素ガスが体に取り込まれると、活性酸素のヒドロキシラジカルに反応してくっつき水として体外に出してくれるとされています。
水素ガスの吸入は先進医療Bの認定
H 28年12月、慶應義塾大学病院にて心臓停止後症候群（院外における心停止後に院外又は救急外来において自己心拍が再開し、かつ、心原性心停止が推定されるものに限る。）に対して水素ガス吸入療法を行うことが先進医療Bに認定＊1されていました。（*１：R4年6月で公示削除になっています。取り下げ理由としては、コロナ禍の影響で研究対象患者の組み入れ が困難で、予定症例数に達することが困 難であると判断された場合」に該当するとなっています。）
まとめ
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