原始反射が残ってる?

原始反射という言葉をご存知ですか?耳慣れないでしょうが赤ちゃんにとってはとても大事な反射です。

例えば、赤ちゃんの手の平に親の指で触るととギュッと握り返してくれます。おっぱいが口元にくると、誰も教えていないのに“ちゅうちゅう”と吸いはじめます。これらは意識と無関係におこる反射と呼ばれ、その中でも、赤ちゃんが本能的に行う動きが、原始反射です。

原始反射はお母さんの胎内にいるときから発生するらしく、反射的な動きを利用して生まれるためにふさわしい身体機能を身につけたり、産道を通り抜けてくる力を備えたり、胎外に生み出されても円滑に成長発達を遂げます。そのために原始反射を大いに利用し育っていくそうです。そして、この原始反射は成長発達とともに、日常生活動作にはあまり出現することはなく、トラウマになり得るような体験や、病気や怪我、老い、ストレスを受けたときなどに反射的に行動する緊急事態だけの特殊装置となり、統合されます。(『発達障がい児の感覚を目覚めさせる運動発達アプローチ 森嶋勉 著』より引用)

原始反射は、脳の成熟ともに3歳ぐらいまでには“統合”すると言われています(個人差はあります)。統合とは、反射的な行動から意識的な行動に変わることです。無くなるわけではなく、隠れて表面上は見えなくなります。

しかし、原始反射が統合されないまま残存すると、反射が起きなくてもいいときに起きてしまい、社会生活上で困りごとが生じてしまいます。

例えば、

• 誰かのちょっとした言葉に深く傷ついて、後々まで気になる• 相手の気持ちが気になり、どう行動していいかわからなくなる• 相手のささいな言葉に敵意を感じる• 自分がまわりからどう思われるかが気になり、思ったことが言えずにガマンしてしまう• 人だけでなく、音や光の変化など、ちょとした刺激がストレスになるなど・出社拒否 ・帰宅恐怖 ・電車やバスに乗れない
・飲食店に入れない・対人恐怖(人の視線が気になる)
・人との距離感が掴めない(近すぎる、遠すぎる)・人前で話せない ・自分の意見が言えない ・自分の意見を押し通す
・眠れない ・起きられない ・すぐに疲れる ・集中力がない ・忘れ物が多い
・気が散る(周囲の音や様子に囚われる)・予定を立てられない ・待てない
・仕事のミスが多い ・空気が読めない ・自己否定が強い ・運動が苦手
等々

これらのことが、原始反射の残存でおこることがあると示唆されてます。

原始反射がおこっているとき、その体の一部分が「無意識に動いていた!」という状態と言えます。そこに思考や意図の入る余地はありません。
思い通りに論理的に思考を使えるようになる、思い通りに体を使えるようになるまでの前段階として、発達の土台を育て直すこと、原始反射の統合(卒業)の取組みが有効です。

スタジオパタカでは、施術やボディーワークを通して、「自分が今どこにいるか」「どの方向を向いているか」「どれ位傾いているか」「自分の体の境界線はどこか」「自分は何者であるか」など自分自身についての情報を無意識の領域でわかる感覚、固有受容覚と前庭感覚を育て直すことによって軽減してきます。

興味がある方はご連絡ください。